HOME   »  中世城郭  »  熊倉城(4) ~ 水の手の攻防

熊倉城(4) ~ 水の手の攻防

 熊倉城の最終話です。

 今度は熊倉城の北側の解説となります。

IMG_8397.jpg
 光の加減で、堀5と土橋がくっきりと撮影されていますね。

熊倉城北
 北面は現状あいまいな部分もあり、往時はこうではなかったかと、かなり妄想を働かせて作画してありますので、割り引いてご覧ください。

 手前側の本郭の土塁には欠けがありますが、小口と言えるほどの規模ではなく、近世に人が通行して、へこんだものと推察されます。

 往時は、「I」から「H」へと進み、奥側から本郭に入るようにしていたのだと思われます。

IMG_8399.jpg
 土橋の右側です。「L」と「K」の間が、浅くではありますが掘り込んでいます。

*太田道灌は、前回の反省を生かし、秩父の土豪たちを懐柔、または、屈服せしめ、満を持して熊倉城を囲みました。

IMG_8395.jpg
 「I」から三郭への道は、両脇が削られており、土橋っぽくなっています。

*熊倉城は、険阻な山上にあり、無理攻めをすれば多大の損害が出ることは必定です。

IMG_8388.jpg
 三郭から、本郭方向を撮影しました。

 申し訳ありません。木が邪魔で良く見えませんね。

*太田道灌は、熊倉城の弱点を捜しました。

 そして、あまりにも決定的すぎる弱点を発見したのでした。

IMG_8386.jpg
 堀4です。 本郭の方が高くなっていますね。

*熊倉城内には、水の手がありませんでした。

 守兵はふもとの沢まで水を汲みに行っていたのでした。

 勿論、城の裏側で発見されにくい場所であったと思われますが・・・

IMG_8387.jpg
 「I」と「H」の間には、竪掘が下っていて、攻城兵の迂回を阻止しています。

*太田道灌は、水の手を制圧しました。

 多勢に対して、小勢で抵抗するために熊倉城に籠った、長尾景春は・・・

 多勢が待ち構える水の手へ、城を出て攻めかからなければならなくなってしまいました。

IMG_8384.jpg
 本郭に入りました。他の郭に比べて、柵平がきちんと行われています。

*長尾景春勢は水の手をめぐる攻防で多大な損害を出し、戦闘を継続できなくなってしまったと推測されます。

 長尾景春は、落ち延びたと伝えられています。

IMG_8389.jpg
 本郭の、イメージ図奥側の土塁のアップです。

*山上にこれだけの普請をしておきながら、ここでの攻防は無いまま、熊倉城は落城となりました。

IMG_8378.jpg
 二郭には解説版が設置されています。

*この解説版には、長尾景春が降伏したと記されています。

 しかし、降伏し太田道灌に投降したのであれば、道灌の上司である、管領上杉顕定が長尾景春を生かしておくわけがありません。

 城を明け渡す代わりに、追撃しないという条件での降伏だったのでしょうか?

IMG_8401.jpg
 「道の駅あらかわ」からの、熊倉城の遠景でお別れです。

 ホームページ 「土の城への衝動」 > 「埼玉の城」
スポンサーサイト
Comment
Re: 大河ドラマにしてほしい!
Butch様 御来訪ありがとうございます。

 長尾 サイコパスヒーロー 景春 ですね!

 普通の人なら何度でも自害している状況で、逃げ続け、叛き続け、時には怨敵の懐に入り、ひたすら「管領上杉顕定が死ぬまでは、自分は死なない」という異常なまでの執着の末、顕定を34年もの歳月を費やしながら死に追いやった・・・

 その一途かつ、どす黒い情熱に引き込まれて、加担してしまうひとも少なくなかったのでしょうね。

 それもカリスマ性のひとつかもしれません・・・

 長尾景春の大河ドラマ・・・ 見てみたいですね・・・

 でも、その執念の暗さゆえ、視聴率がとれないでしょうね・・・

 大河ドラマよりは、映画の方があっているかもしれません。
大河ドラマにしてほしい!
こんにちは、個人的に強い思い入れのある武将というのはいないのですが 唯一 長尾景春という人は好きですね~ troublemaker? psychopath? hero なのか?なんともdramaticな人ですよね!おまけに やたら しぶといですよね、カリスマ的な魅力もそなえた人だったのではないでしょうか?
長尾景春を大河ドラマに!なんて考える人はいないでしょうね(笑) とても面白いと思うのですが・・・
それでは またお邪魔します、失礼いたします。
Trackback
Trackback URL
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

武蔵の五遁

Author:武蔵の五遁
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード