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図解新府城(3) ~ 北方防御への考察

 新府城の第3話です。

新府城東面
 さて、攻城兵が大軍を投じて、攻めよせてくるのは地勢的に見て図の右側「北」と考えられます。

 北側の兵士の出入口は「大手」の「馬出」のみです。

 武田の縄張りは、伏兵出撃路兼撤退路を用意して、一方に敵が攻め寄せたら、他方から伏兵を出して背後を突き、伏兵は時に、敗れて撤退すると見せかけ、城内のキルゾーンに敵を引きこみ、打撃を与える構造となっている場合が多いです。

 しかし、新府城北面の現状はそうなっていません。

 縄張りオタク同志の「丸馬出」さんから、往時は出構の先に丸馬出があったのではないかとのご意見を頂きました。

 そこで、出構は「丸馬出からキルゾーンへ攻城兵を引きこむ罠」だと想定して考えると、構造的にも納得のいくことを発見しました。

DSCF2712_20140501140433c31.jpg
 北側の写真です。

 攻城兵が舟に乗って、水堀を渡り、腰郭に取り付こうとするのを、出構から鉄砲で側面射撃をかけるのが、出構の役割であると考えられてきました。

DSCF2713.jpg
 東出構のアップです。

新府城北面
 出構の先に丸馬出があったとしたら・・・のイメージ図です。

 JとMに通路が狭まっている場所があり、門が設置されていたと思われます。

 丸馬出から出構を通り、JとMの間の細長い空間に至った攻城兵は進退出来ぬまま、背後の塁壁上からの射撃にさらされます。

 つまり、攻城兵をキルゾーンに誘い込む構造ではないでしょうか?

DSCF2733.jpg
 東出構に登りました。先に進むには、土塁と土塁に挟まれた狭い空間を通過せねばならず、通過点には堀があります。

 堅固な構えですね。

DSCF2735.jpg
 東出構から見た帯郭の塁壁です。奥の方が張り出して屈曲しています。折れですね。

DSCF2737.jpg
 帯郭に入って、東出構を振り返りました。

 「新府城第4話・西出構」へ続く・・・

 ホームページ 「土の城への衝動」 > 「山梨の城」
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Comment
Re: 度々失礼します。
Butch様 ご来訪ありがとうございます。

 私も丸馬出様の発想を伺い、新鮮であるのと同時に、理にかなっていると感じ
初めて出構え周辺をじっくり観察してきました。
 観察して・・・ やはり、そうだったのでは?との想いを強くしました。
 城とは、縄張りとは、本当に奥が深いですね。
 新府城レポートは全17話となります。最後までお付き合い頂けたら幸いです。
Re: びっくり
丸馬出様 ご来訪ありがとうございます。

 丸馬出様のご意見を元に出構えの周辺をじっくり見て回って
私も初めて気がつきました。
 出構の対岸の湾曲もそそられますね。
 北側の出入り口が1か所しかないのは、やはり変だと思うの
で、出構も出入口であったと考えるのが自然なような気がしま
す。
度々失礼します。
これは・・・面白いですね!
考えた事が無かったです。(丸馬出し様のブログも是非拝見したいのですが何故かフリーズしてしまい)
本当この城には?な所が多々あるのですが、出構えも「何なのこれは?」でして北側に外郭部を造った後に府城らしく出構え間にドーンと架橋し大手にする構想でもあったのだろうか?と妄想していました。
それでは今後のレポートじっくり楽しませて頂きます、失礼いたします。
びっくり
出構の奥はキルゾーンになっていたんですね、
初めて知りました。
それと、出構の対岸が馬出が
あったかのように湾曲していますね。
詳しく見ると、みどころがおおいですね。
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