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高天神城(7) ~ 落城と武田家崩壊

 高天神城の最終話です。

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 井戸郭から、西の丸を見上げました。

*1581年3月になると城内では餓死者が出始めました。

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 西の丸には神社が鎮座しています。

*座して飢え死にを待つよりは、武士として華々しく戦って死にたいと考えた岡部元信とその配下は、高天神城より討って出ようと考えました。

高天神西峰

*3月22日、岡部元信とその配下は、高天神城より討って出ました。

 決死の突出の気迫に、徳川勢は一時後退を余儀なくされました。

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 西の丸には、土塁が残存しています。

*徳川勢は多勢、岡部勢は無勢、始めの勢いも次第に衰え、一人欠け、二人欠け、最後には、岡部勢は皆討ち死にしたのでありました。

 時代のはざまに翻弄された豪将の最期でした。

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 西の丸から、堀切越しに馬場平を撮影しました。

*高天神城が落城したことにより、牢に監禁されていた大河内政局は救出されました。

 8年の監禁は彼の体を蝕み、救出時には、歩行不能となっていたということです。

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 馬場平から、西の丸を見上げました。土塁が防御に効果を発揮しているのが見て取れます。

*大河内政局が8年間生きながらえることが出来たのは、武田家軍監「横田甚五郎尹松」(よこたじんごろうただとし)が、陰ながら様々な配慮をしたからだと言われています。

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 馬場平です。

*横田甚五郎尹松は、「主君への節を曲げず、ひたすらに降伏を拒み続ける大河内政局」に武士として尊敬の念を抱いたと言われています。

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 馬場平の南西には、甚五郎抜け道の表示があります。

*さて、岡部元信が突出し、徳川勢の注意が岡部勢に集中した隙に、「横田甚五郎尹松」は高天神城を脱出したと言うことです。

 ここで討ち死にするのは簡単だが、武田家軍監として、主君に事の顛末を報告する義務があり、その任を全うしたということです。

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 抜け道の細尾根です。

*その1年後、武田家は滅亡します。信長の戦略が的中し、「勝頼公は援軍を出してくれない。城を守っていても織田軍に皆殺しにされてしまう。それならば降伏しよう」と、武田家を見限るものが続出したのでした。

 そのような中、「姉川の七本槍」のひとり、「高天神衆・渡辺金太夫」は武田への忠誠を貫き、信州高遠城で獅子奮迅の戦いを見せた後、壮絶な討ち死にを遂げたということです。

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 北方の搦め手からみた高天神城です。

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 東方の火ヶ峰砦から見た、高天神城の遠景でお別れです。

 ホームページ 「土の城への衝動」 > 「静岡の城」
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Comment
Re: その場所に小生も辿り着きましたあー
らんまる様 御来訪ありがとうございます。

 加沢記は、戦国時代が終わって100年もたってから、真田家家臣により記述されたたため
真田家が窮地のときでも、遠くまで攻めにいっていたことになっていたり、そこにいなかった
人が大活躍したりと、脚色が多いですね。100%デタラメトとは言えませんが、100%真
実とは到底言えないと思っています。

 お師匠は情熱的で一途な方でして、表裏無くご自分の思われた道を進まれます。その点で私
は敬愛申し上げております。例え歴史的な見解の相違があろうとも、城跡で見せて下さるあの
笑顔に引きこまれます。ぶっきらぼうですが優しい方です。以前私がネット上で袋叩きに逢っ
た時も助け船を出して下さいました。

 さて、高天神城は整備されているんだか、整備されていないんだか、中途半端な現状があり
ますね。自分で自分のレポートを見ていて、「見映えしないな~」と感じてしまいました。

 らんまるさんの切り口でのレポートを楽しみにしております。
その場所に小生も辿り着きましたあー
こういう史実なんだから、違う事を書いたらダメだよ・・
文字を書いたり読んだり出来る人が総人口の5%しかいなかった戦国時代に、その5%の人たちが残した古文書を信用しろ!とは随分荒っぽい話で無茶苦茶ですねえ。(最近のコメント見ての意見です)
小生は五遁さんの感性に共感してます。疑ってかかる事を歴史は拒否するでしょうか?寧ろ大歓迎だと思いますよ。

高天神城・・・懐かしいです。
静岡県の城とは思えない雑な山城(笑)信州の山城はもっと整備されています(爆)
今年中には僕なりの高天神城のレビューを書きたいと思ってます。五遁さんとは違った感性の持ち主ですもの・・(爆)
夏もお待ちしておりますよ。
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