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猪俣城(6) ~ 二重堀切とずらし小口

 猪俣城の最終話です。

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 三郭に降り立ち、本郭方面を見上げました。三郭は大藪でしたので、写真の掲載を控えさせて頂きます。

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*1590年、豊臣秀吉の攻撃により北条氏が没落すると猪俣城も廃城となったものと思われます。

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 「西二重堀切」の先の塁壁が直角に切り立っている場所です。

 攻城兵はこの切り立ちをみて、斜面を南側に迂回すると思われます。

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 迂回した先には、二段の腰郭があります。この写真の腰郭は上の段です。

 下の段は藪でなんだか判らない写真になっていましたので、イメージ図で小口がずれていて、攻城兵の侵入速度を低下させる工夫がされていることをご確認ください。

GEDC1084_20130119100140.jpg
 腰郭からの侵入路です、左上が三郭の小口となっています。

GEDC1080_20130119095944.jpg
 三郭内からその小口を撮影しました。右側から侵入していきます。

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 三郭から見下ろした「東堀切」です。

 さて、猪俣城を訪問するのは10数年ぶりです。十数年前、私がお城に行くというと当時小学校中学年だったひとり娘が「私も行く」と言うので連れて行きました。

 しかし、娘にはただの山にしか見えなかったようで、「こんなのお城じゃない。パパの嘘つき! もうパパとは遊んであげない!」と叫び、怒りにまかせて、元来た道ではなくこの尾根を下り始めました。当時は木が伐採されていて、ふもとが近く見えたのです。

 やがて私たちはふもとのゴルフ場の、プレイ中のコース内に着きました。

 ゴルフ場の職員の方が飛んできて・・・
 「ここで何をしているんですか」
 「ハイキングをしていて道に迷いまして」
 「困るんですよ。早く出て行って下さい」
 「この子を連れてあの山に戻れって言うんですか!」と逆切れした私は猪俣城を指差したのでした。

 職員の方は猪俣城を見上げ、しばし沈黙した後「ちょっと待っていてください。ゴルフボールにあたって怪我でもされては困りますから」と言うと、カートを用意して下さり、私たちをカートに乗せて、ゴルフ場の入り口まで送って下さったのでした。あのときの職員の方、本当にありがとうございました。

 そして、娘よ、すまなかった。あのあとも遊んでくれてありがとう。


GEDC1108_20130119101359.jpg
 ゴルフ場越しに見上げた猪俣城の遠景でお別れです。

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Comment
Re: 懐かしい想い出があるのですね
らんまる様 御来訪ありがとうございます。

 娘とはいろいろな場所に行きました。TDKのキャッスルなどは何度も。

 でも、私はTDKよりも猪俣城の思い出のほうが何時も鮮やかに脳裏に甦ります。

 娘にとっては逆なのでしょうけど・・・

> そうでしたか、山の中にシンデレラ城があると思ったのでしょうね。妄想という遺伝子を受け継いだとしても、ロマンチックの範囲には届かなかったのでしょう・・(笑)
>
> らんまる家でも中世城郭に興味を持つ異端児は小生一代で終わるようでございます。政治家の皆さんのように世襲などとは程遠い世界でございます・・・(悲)
懐かしい想い出があるのですね
そうでしたか、山の中にシンデレラ城があると思ったのでしょうね。妄想という遺伝子を受け継いだとしても、ロマンチックの範囲には届かなかったのでしょう・・(笑)

らんまる家でも中世城郭に興味を持つ異端児は小生一代で終わるようでございます。政治家の皆さんのように世襲などとは程遠い世界でございます・・・(悲)
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