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藤島城 ~ 直江兼続の裏切りと大虐殺

 みなさん、こんにちは。
 中世城郭愛好家、土の城派、武蔵の五遁です。
 平成24年8月14日、藤島城に行ってまいりました。

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 山形県鶴岡市藤島古楯跡にあります。
 県立庄内農業高等学校と南東に隣接する八幡神社が城域にあたるようです。

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 藤沢周平の小説の舞台になったと記されています。

*平安時代には、出羽の国を治める鎮守府将軍の城であったということです。

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 本丸、東側の堀です。

*南北朝時代には北畠顕信が守永親王を報じて挙兵した場所であるとされ、古くから、この地方の政治的拠点であったことがうかがわれます。

GEDC3551.jpg
 本丸東側の小口です。

*戦国時代には大宝寺氏の支城でした。大宝寺氏は最上氏に滅ぼされ、大宝寺氏を庇護していた上杉景勝は、報復に出て、この地を支配下におさめます。

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 解説版です。一揆のことに触れていますね。触れれてはいますが・・・

*以下、高島真著「楯突く群像」の記述をもとに・・・

その頃、豊臣秀吉が天下を統一し、太閤検地と刀狩りが実施されることとなりました。

 その頃東北は兵農分離が出来ておらず、半分農民、半分武士という人が多くいましたが、刀を取り上げられることにより武士としての誇りも取り上げられてしましました。

 また、太閤検地により、過酷な簒奪が始まりました。東北の税率は四公六民や五公五民、つまり40%から50%でしたが、秀吉は全国一律の66%を強いたのでした。

 雪の降らない西国では2毛作が出来ますが、雪深い東北では一毛作しかできません。収入30万円の人が20万円持っていかれても手元に10万円残れば貧しいなりにも生活が可能ですが、年収15万円の人が10万円持っていかれて、手元に5万円しか残らなければ生活に窮します。

GEDC3553.jpg
 藤島城の遺構は本丸の東側の一部しか残存していませんので、解説版に掲示された概念図から往時を推察するしかありません。

*1590年10月、誇りを傷つけられ、生活に窮した庄内の民は一揆をおこしました。

 一揆は瞬く間に庄内平野を席巻しましたが、上杉景勝が軍勢を派遣すると次々と制圧され、残るは藤島城だけとなりました。藤島城の抵抗は頑強で雪も降ってきたので、上杉景勝は一旦帰国します。

a001_20120919213135.jpg
 掲示板の縄張り図に、妄想を加えてイメージ図を作成しました。

*翌1591年、上杉家重臣直江兼続は再び庄内に入り藤島城を囲むも落とせず、和議の起請文を差し出すことにより6月にようやく開城させました。

 起請文の中身の記録は無く正確なところはわかりませんが、籠城一揆衆の助命は記されていたと思われます。

GEDC3556.jpg
 本丸の残存土塁です。

*直江兼続は一旦帰国しますが、3カ月後の9月に大軍を率いて帰ってきました。

 庄内騒動古老聞書によりますと・・・・

 藪に隠れたるを槍にて突き刺し、木に登りたるを鉄砲にて撃ち殺す。

 顔よき女子など寄り集まりてなぶり、童どもの生首を吊るし、老若男女問わず生首を引きずりまわし、修羅のちまたとは、これをば申すべきか。

 藤島の百姓一人も残らず殺され、絶えたる村もあり。


GEDC3557.jpg
 本丸には神社が建立されています。

*無抵抗の農民に対する大虐殺・・・

 起請文まで入れ、安心させておきながら・・・

 「義」だの「愛」だのと言っていても、非情に徹することが出来なければ生き残れない時代だったと理解するしかありませんね。

GEDC3559.jpg
 虐殺された農民の遺体で埋まったであろう、藤島川の風景でお別れです。

 ホームページ 「土の城への衝動」 > 「東北の城」
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Comment
Re: 東北の城
田中様 御来訪ありがとうございます。

 そして、はじめまして。

> 関東から西の百名城はほぼ踏破しました。
⇒ それは素晴らしいですね。うらやましい限りです。
  私の住む埼玉からは関西は遠く、定年後に関西の城をめぐるのを夢みております。

> 今は、福島に転勤出いますので東北の城を踏破しようと考えています。
⇒ お城の為に転勤とは、マニア中のマニアですね。

>わが車は、購入して4年目 8万㎞に達しました。
⇒ スゴイデスネ! 私のは6年で11万キロです。

>伊達正宗、最上など戦国時代の居城の探訪を進めたいと考えています。
⇒ 私は東北出身で、東北の城にも興味があるのですが、年1回の帰省時
 しか行けず、もどかしい限りです。

 それでは、善きお城ライフを!
東北の城
関東から西の百名城はほぼ踏破しました。
今は、福島に転勤出いますので東北の城を踏破しようと考えています。わが車は、購入して4年目 8万㎞に達しました。
もうすぐ、老夫婦の城旅(九州・中国・近畿編)を出そうとも考えています。東北の主な城もほとんど入っています。伊達正宗、最上など戦国時代の居城の探訪を進めたいと考えています。
Re: 九州の山城
室賀様 御来訪ありがとうございます。

 九州の城へ行かれましたか? うらやましいです。
 私はあと10年して定年を迎えたらゆっくりめぐって
みたいな~と夢想しております。

 城井城は◎△スポットですか? 気をつけます。
 鳥肌が立って逃げ出したい気分になる場所って時々あ
りますね。
 逆に何も感じないのに写真には写っていたり・・・

 さて、今回の笹子トンネルの事故は衝撃でした・・・
 甲斐、諏訪、伊那、木曽、伊豆、駿河、遠江方面の城
へ行く際は、必ず通過していましたから・・・
 多い月は6度通過したこともありました。

 ご冥福をお祈りします。

> 九州の山城ですが、群馬の箕輪城の巨大な堀を見慣れると、薩摩の島津の山城は「んーこんなものかな?」という感じです。ただ、本丸などはしっかりと平らです。岩屋城や島津義弘の山城など。
> 全国の山城で一番不気味だったのが大分県の宇都宮氏の城井城跡です。入り口でぶっ飛びます。中はもっと怖いです・・・。昼間でも鎧兜の武士が今にも出てきそうです。
>
> 昭和63年にお付き合いした目が二重でぱっちりした美人の年上の女性ですが、私が「明日は生まれて初めて長篠古戦場を見に行くんだ」と話したら
> 「私は長篠古戦場の中の東郷中学校卒業なの。プールの第1コースで夜に落武者が出たと話題になった」と言いました。
> 本気でビビリました。1年後に彼女は他の男性と結婚され疎遠になりましたが・・・。
> 出会いは京都の「哲学の道」で大学生の私が彼女に「お声がけ」をしました。私自身はナンパだとは思っていませんが(笑)
>
> 私は男にしては「感じやすい」タイプで。武田信玄公が大好きなのですが、10年前に「ぼーとして、中央高速を甲府から東京に向けて」車で走っていました。何か「ピン」とひらめいたらちょうど笹子トンネルでした。「あー、武田勝頼公が小山田に裏切られた峠の下だ!」
> と・・・。
>
> 武田勝頼公も「戦国時代好きな現代の人に思い出して欲しいのかな?」と思いました。それで今回の事件です。
> 亡くなった方にはご冥福をお祈りいたします。
>
> 八王子城の下もトンネル掘りましたね。
九州の山城
九州の山城ですが、群馬の箕輪城の巨大な堀を見慣れると、薩摩の島津の山城は「んーこんなものかな?」という感じです。ただ、本丸などはしっかりと平らです。岩屋城や島津義弘の山城など。
全国の山城で一番不気味だったのが大分県の宇都宮氏の城井城跡です。入り口でぶっ飛びます。中はもっと怖いです・・・。昼間でも鎧兜の武士が今にも出てきそうです。

昭和63年にお付き合いした目が二重でぱっちりした美人の年上の女性ですが、私が「明日は生まれて初めて長篠古戦場を見に行くんだ」と話したら
「私は長篠古戦場の中の東郷中学校卒業なの。プールの第1コースで夜に落武者が出たと話題になった」と言いました。
本気でビビリました。1年後に彼女は他の男性と結婚され疎遠になりましたが・・・。
出会いは京都の「哲学の道」で大学生の私が彼女に「お声がけ」をしました。私自身はナンパだとは思っていませんが(笑)

私は男にしては「感じやすい」タイプで。武田信玄公が大好きなのですが、10年前に「ぼーとして、中央高速を甲府から東京に向けて」車で走っていました。何か「ピン」とひらめいたらちょうど笹子トンネルでした。「あー、武田勝頼公が小山田に裏切られた峠の下だ!」
と・・・。

武田勝頼公も「戦国時代好きな現代の人に思い出して欲しいのかな?」と思いました。それで今回の事件です。
亡くなった方にはご冥福をお祈りいたします。

八王子城の下もトンネル掘りましたね。
Re: いってみたい
丸馬出様 御来訪ありがとうございます。

 酒田、鶴岡を訪問したのは初めてなのですが
独特の地域性を感じました。

 私は実際の旅は勿論のこと好きですが妄想旅
も大好きです。

 行きたいけど行けそうにもない場所のお城や
温泉の写真を眺めてから、妄想旅をするぞ!

 ・・と思って寝ると、5回に1回ぐらいリア
ルな夢を見ることが出来ます。

 九州の城の妄想旅は何度もしているのですが
どうなりますことやら・・・

 定年を迎えるまでは、妄想を続けることにな
りそうです。

> 藤沢周平のファンなので海坂藩(酒田、鶴岡)
> あたりは旅行してみたいですねえ
いってみたい
藤沢周平のファンなので海坂藩(酒田、鶴岡)
あたりは旅行してみたいですねえ
恐悦至極にございます。
職務経歴書様 御来訪ありがとうございます。

 お褒めの言葉を頂き恐悦至極にございます。

 再度のご来場をお待ちしております。


> とても魅力的な記事でした!!
> また遊びに来ます!!
> ありがとうございます。。
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
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