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長根城(3) ~ 武田の改修か?

 長根城の最終話です。

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 現地、解説版です。

*日本城郭体系によると、長根城は長根氏の城でした。長根氏は小幡氏より別れました。

 関東管領山内上杉氏が越後に逃れたのち、小幡氏は、周辺のどの勢力に与するかで内訌があり、国峰城主小幡憲重は上野を追われ、武田信玄のもとを頼ります、1561年、武田信玄は上野に侵攻し、小幡憲重を国峰城へ復帰させます。

 小幡一族の長根氏は、このとき武田に属し、国峰の組下となりました。

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 「あ」「い」「う」を総称して二の郭と呼ぶようです。

 北大手から登ってきた攻城兵は、「い」と「え」と「う」の三方向からの攻撃にサラサレます。

 北側からの攻城はかなり難しいので、攻城側は多分、南側の台地続きに布陣するでしょう。

 攻城兵が、南大手に迫ると、搦め手から伏兵を出します。

 攻城兵が伏兵を追って、進んでいくと、道は次第に狭くなり、二の郭「う」「い」の土塁上からの射撃にサラサレ、搦め手小口の地点では、「あ」と「い」の二方向から攻撃されます。

 伏兵退却路は武田の城によく見られます。

*長根城が武田の城となった時点で、南東僅か一里の新堀城と一郷山城は未だ上杉謙信陣営でありました。

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 写真は、長根城から見た、当時上杉方の一郷山城です。

*ホントに目と鼻の先ですね。

 長根城が、対上杉最前線の城として、武田による改修を受けた可能性はあると思います。

 改修は、二の郭の増設だったのではないでしょうか?

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 北大手の登城路です。左が「い」で、右が「え」です。

*武田氏が滅亡すると、小幡一族は北条氏の傘下に入ります。
 しかし、北条氏は豊臣秀吉により滅亡いたします。北条傘下の大名の多くは断絶しましたが・・・

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 「い」のあたりの写真です。民家が建っていましたので、詳しく踏査できませんでした。

*北条氏に代わって、関東にはいった徳川家康は、武田遺臣収集癖がありました。

 徳川家康配下の菅沼氏が吉井に異動してきた年、長根城東方の仁そう寺に、長根城主小幡公が寄進をしたとの記録があります。

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 南西方向の城外から二の郭方向を撮影しました。二の郭側が高くなっているのがわかります。

*小幡氏の本流か分流かは不明ですが、徳川家康の意向を汲んだ菅沼氏に取り立てられたと推察されます。

GEDC0184.jpg

 近づいていくと二の郭の土塁と堀が一部残存していました。

*武田配下として、赤色の鎧に身を包み、戦場を疾駆する小幡軍団は「小幡の赤備え」として、名をはせいていました。

 対、豊臣の戦略構想を持つ徳川氏は、「小幡の赤備え」を戦力として取り込みたかったのでしょう。

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 北側から見た長根城の遠景でお別れです。

 ホームページ 「土の城への衝動」
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Comment
Re: 長根城
お師匠 ご来訪ありがとうございます。

 地主さんの池の話は、雨水を溜める感じだったのでしょうか?

 へんてこな絵でよろしければ、どうぞご使用ください。

 コロナが収まって、お城好きの皆さんとオフ会を楽しめるように
なる日が待ち遠しいですね。
長根城
長根城を先日登ってきました。本丸周辺は水堀であったという地主さんの話だそうですが、水を引き込むには無理があると思いますが・・・
今回新たに本丸南下に三段の曲輪があり、曲輪の東には城を縦断する竪堀も確認しました。五遁さんの本丸周辺の縄張り図を引用してもいいでしょうか?
Re: 小幡の赤備え
リュウ様 御来訪ありがとうございます。

 甲陽軍監の小幡さんとは系列が違うようですね。

 この城は、中心部が管領配下による古い造りで、外側が武田の
追加普請ではないかと妄想しています。

 車で乗り付けることが出来で嬉しいお城です。
小幡の赤備え
知りませんでした。軍監著者の景憲様とはまた違うんですよね?
勉強になります。
武田もまだまだ知らないことがいっぱいです〜
廓の高さか、堀の深さか、かなりの高低差があるんですね。リアルに登城したいです。最前線だけに、そう技巧はないにしても伏兵の動きは感動です〜
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