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佐久金井城 ~ 謎の巨大城郭

 みなさん、こんにちわ。
 中世城郭愛好家、土の城派、武蔵の五遁です。

 平成23年8月6日には、お城仲間のМさんと、佐久金井城に行ってきました。

小田井城アク

 長野県佐久市小田井にあります。

 現在は工業団地として造成され、長野新幹線が貫通し、遺構はほぼ破壊されています。

 それでも、訪問したのは、この金井城が万の兵を収容できる巨大城郭でありながら、記録も伝承も無い謎の城ということで、興味をそそられたからです。

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 工業団地に入り、新幹線を越えると、土の盛り上がりがあります。

 Мさんは、早速登られていますね。

*さて、記録も伝承も無いということは、在地勢力の築城ではないことが推察されます。外部勢力が築城し、短期間の使用の後、放棄されたとの推測をいたします。

 この周辺に金井の地名が無いことも、金井城が地元に根差していない論拠となろうかと・・・

 更に、在地の無名土豪にはこのような巨大城郭を築く財力も無ければ、理由もないと思われます。

001 (2)

 発掘調査にて検出した遺構に、省略とデフォルメをかけて、イメージ図を作成しました。

 残存部のみ色をつけています。

 縄張りは、河岸段丘を背後に本郭を設置し、半円形に防御範囲を広げていくものです。

*発掘調査の結果、戦国時代の生活遺物がまんべんなく検出された・・・

 戦国時代に、この系統の縄張りの巨大城郭を保有していたのは、関東管領山内上杉氏である・・・

 平井城、菅谷城、青鳥城がそれにあたる・・・

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 盛り上がりに登ると、公園となっていました。二の郭のようです。

*すでに述べた状況から、私のたわいもない妄想を・・・

 ことの起こりは、1541年6月14日、武田信玄は、父信虎を駿河に追放し、クーデターに成功します。

 この情報を入手した関東管領山内上杉氏は、「武田は、クーデターで国内をまとめるのが精いっぱいだ、この隙に武田が制圧している佐久を手に入れよう。」と、7月には早くも大軍を派遣、碓氷峠から軽井沢に入ります。武田の圧力に忍従していた北佐久の豪族大井氏は、管領軍を喜んで迎え入れました。

 諏訪氏は、自領となっていた芦田を守るべく軍勢を向けます。

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 二の郭と主郭を隔てる堀が残存していました。

 発売より10年以上経過したカメラがもう、限界のようで、コンナ映像で申し訳ありません。

*諏訪氏と関東管領軍は、和睦。「諏訪氏は現在の領土を維持する。武田領であった佐久は管領の傘下とする。」という条件でした。

 関東管領軍の総大将は、長野氏でしたが、副将クラスとして金井氏がいたものと推察されます。(金井氏は、長野氏が出陣を拒否した、後年の小田井原の戦いでは総大将を務めていますので)

 大井氏の居城を取り上げて管領軍が駐屯するのは、大井氏の反感を買うので出来ない。でも、管領軍も駐留しなければ、他の勢力に蹂躙される。

 小諸のあたりだと、深入りしすぎで、敵中に孤立し、撤退できないリスクがある。小諸と軽井沢の中間地点に、関東管領軍にふさわしい巨大城郭を築き、威信を示そう・・・ということで、築城がはじまり、普請を担当して駐留したのは金井氏だった。だので「金井城」になった。

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 主郭です。

*武田と同盟国であるはずの諏訪氏が、武田の佐久を勝手に管領へ渡してしまうという暴挙に、武田信玄は怒り、翌1542年7月、諏訪氏を攻め滅ぼします。

 その翌年の1543年9月に、武田信玄は佐久に入り、大井氏を屈服させます。

 この時点で、金井城は、その存在意義を失い、管領軍は上州へ撤退したのではないでしょうか?

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 三の郭と外郭を隔てる堀が河岸段丘のハジッコにだけ残っていました。

*金井城は、1541年に、関東管領軍金井氏により、築城を開始され、二年後の1543年には放棄された。外来勢力による短期間の使用であった為、地元の人々の記憶にも記録にも残らなかった。

 以上、歴史素人、縄張りオタクのたわごとでした。

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 湯川越しに見上げた、金井城の遠景でお別れです。

 ホームページ 「土の城への衝動」
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